「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
何度目かのキスをしたあと、ゆっくりと和利から離れた。
ぼんやりとした瞳であたしを見つめる和利。
その首筋にキスをした。
冷たい首筋に涙がこぼれた。
ゆっくりと和利のシャツのボタンを外した。その手を彼の手が止めた。
「やめろよ…俺たちは…もう…セフレじゃないんだ…」
「…分かってるよー…」
彼の手を払いのけてシャツのボタンを外していく。
「やめろって…」
再び止める和利の手。その手をギュッと握りしめて自分の頬にあてた。
瞼を閉じて和利の冷たい手のひらを自分の頬に押し当てた。
この手が沙織に酷いことをしたのは分かっている。
だけどー…あたしにこの手を手放すことはできないよ…。