「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
和利を起こさないようにゆっくりとベッドから降りると裸のままバスルームに向かった。
使い慣れた場所。手際よくバスタオルをいつも置かれている棚の引き出しから取りだし、浴室の扉を開けた。
すると目に飛び込んできたのは、あたしが使っていたシャンプーやコンディショナーとボディソープ。
セフレの頃のまま、和利の物の隣にそのままに置かれていた。
その光景が悲しくもあり…嬉しくもあった。
きっと、ただ捨てるのを忘れていただけ…。深い意味はないはずよ…。
「けどー…新しい彼女が見たら不愉快よね…」
如何にも女性専用のローズの香りがするそのボディソープ達を悲しげに見下ろし、「捨ててくれればよかったのに…」とポツリと呟いてシャワーの蛇口を勢いよく回した。