「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
窓の外で響く静かな雨音に目が覚めると、あったかい大きな手のひらが、あたしの頬を撫でていた。
「あかさかさん…」
「ごめん。起こしちゃったかな」
優しい微笑みに胸の奥がキュンと鳴る。
頬を髪を撫でるその指が愛おしくて、思わず自分の指を絡めた。
「いつから起きてたの?」
「うん?さっき」
「起こしてくれればよかったのに…」
「なんで?」
「なんでって…寝顔見られたなんて、恥ずかしい…」
自分で言ったあと、余計に恥ずかしさが増してきてシーツで顔を隠そうとすると
「ダメ。隠させない」
そう言って彼の指が隠すのを阻んだ。