「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「はなして…!みんな見てる…」


そう言って、俺から離れようともがく茜をキツク抱きしめた。

「はなして…!なに言われるか分からないよ!」


「離さない。なんて言われてもいい。そんなことどうでもいい」


誰かの視線なんて関係ない。何か言いたいなら言えばいい。


やっと気づいたんだ。何が一番大切なのか。


やっと気づいたんだよ。


気づくまで、随分時間かかってしまったけど…。



「俺…茜と一緒にいたい」



「えっ…?」



「茜と一緒にいたいんだ」


やっと言えた。君にずっと伝えたかった言葉。


「俺と一緒に来てくれないか?」



「えっ?いま、なんて…?」


「俺と一緒に来てほしいんだ。茜…。俺と結婚して」



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