「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「けど…本当によかったんですか?赤坂さん達まで、みんなの前で公表しちゃって…」


俺達の為に、赤坂さんは自分達も社内恋愛しているとみんなの前で告げたんだ。


騒ぎを聞きつけて駆けつけた田崎さんと共に


「俺達も付き合ってます。だけど俺達は社内恋愛を悪いなんて思っていません。好きになった人が同じ社内の人間だった。


ただ、それだけです」


それのどこがいけないんですかと、普段は冷静な赤坂さんが岩城さんに食ってかかった時は驚きましたよと話す俺に、そうか?とホロ酔い気分で応える赤坂さん。


「けど、本当のことだからな。好きになった相手が、同じ社内の人間だった。ただ、それだけのことだよ」



「そうですね…」



確かに、その通りですよと言うと「だろう?」と満足そうに笑う赤坂さんの顔を見て


もっと早く真正面から素直にこの人に向き合っていたら


俺と赤坂さんの関係も、もっと違っていたのだろうなと想うと、自分の未熟さと馬鹿さ加減に腹立ししさを感じた…。



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