「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
田崎さんが、具合悪そうな表情で席を立つと座敷を出て行った。
その後を追うように立ち上がり座敷を出て行く早咲の姿に、思わず自分も席を立った。
「うん?赤坂ぁ~どうしたぁ~」
店長の言葉に、ちょっとお手洗いにと告げて気づいたら無意識に2人の後を追っていた。
座敷を出て辺りをキョロキョロと見渡した。心無しか息が上がり動悸が激しくなっている気がする。
何をこんなに焦ってるんだ?なぜ…。
答えを見つけられないまま2人の姿を必死に探した。
すると、店の奥の影になっている薄暗い場所に向かい合っている2人の姿を見つけた俺はまたしても無意識に「早咲!」と2人の間に流れていた言いようもない空気を切るように声を上げていた。