「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

「あの、大丈夫ですか?」


宮本さんの声が、頭の片隅で聞こえて、俺は静かに大丈夫と応えて俺の体を支えていたその手を振り払い


フラつく足どりでゆっくりと病室を後にした。



一歩…一歩と病室から離れていく俺の足元には、今まで見たことのなかった悲しみのシミが点々と続いていた。




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