「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
さっきまで早咲さんを傷つけて、今は赤坂さんにまで辛く当たろうとしてる。
心配してくれただけの赤坂さんに…。
「そう…だよな…。ごめん。俺…」
すまなさそうに悪かったと表情を歪ませて自分を責める赤坂さん。
違う。そうじゃない!そうじゃないの!
赤坂さんが来てくれて嬉しかった。本当は嬉しかったの!
あたしのことを心配してくれたんだって…そう思うだけで嬉しくて大声で泣いちゃうぐらい嬉しかったの!
だけど…気持ちを伝えたら…ここであなたに嬉しいと伝えてしまったら…
今まで隠していた胸の奥の想いまで全部あなたに伝えてしまいそうだから…
「すみません。もう大丈夫です。平気ですから」
壊れない鉄仮面みたいに頑丈な作り笑いを浮かべた。
それしか…あたしにはできないから…。