「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

確かに…赤坂さんが彼女さんと別れたら、赤坂さんはフリーになる。


そしたら、赤坂さんに自分の気持ちを伝えてもいい…?


けど、赤坂さんはどうなの?赤坂さんはきっと傷つくはず。


別れはツライから…きっと赤坂さん傷つく…。



「ねぇ?いいチャンスだと思わない?」

「無理だよ。茜…赤坂さん…傷ついちゃうもん…赤坂さんが傷つくの見たくないよ…」



着ていた服を脱いで制服のブラウスを羽織った。


一つずつボタンを留めていく。


隣でそれは綺麗事だよと茜がポツリと呟いた。


───そうかもしれない。あたしが言ってることは単なる綺麗事かもしれない。

赤坂さんが彼女さんと別れたら、あたしにチャンスがある。


そう言った茜の言葉に、心が揺らいだのは確かで…認めたくないけど、心のどこかで赤坂さんが別れてしまったらいいのにと思ってしまったのは…確かなのだから…。


最低だよね…あたし…。



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