「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
赤坂さんには、この人が相応しい。改めて、そう実感させられた。
かなわない。かなうはずがないよ…。
「こちらの服はいかがですか?肌触りもいいし…デザインも可愛くて人気があるんですよ」
もう…赤坂さんを好きでいることをやめた方がいいのかもしれない…。
「あっ、それ可愛いわね。じゃあ、それください」
「はい。ありがとうございます」
そんな想いを巡らせながら笑顔で接客を続けた。
「では、こちらのレジへどうぞ」
レジに案内した。
もういい加減に実らない恋を続けるのは止めにしよう。
自分がドンドン惨めになるばかりだ…これ以上はもう止めよう…。
そうしよう。それがいいに決まってるって、そうやっと思えるようになっていたのに…どうして?
「田崎さん。悪いけど…」
どうして…あなたを見ると胸の奥が苦しくなっちゃうのよ…?
ねぇ…どうして…?