「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

少しの間、沈黙が流れた。


その間、理沙は何かを確かめるような瞳で俺を見ると「分かった。じゃあ21時は?」と聞いてきた。


「あぁ。その時間なら大丈夫だ」


きょうは予定では20時までの勤務。

いつもは残業せざるを得ないが、きょうは早く帰れそうだからな。


「待ち合わせはどうする?」


そう聞いた俺に理沙が告げた店の名前は


「『SOYOGI』がいいわ。久しぶりに行こう?」


そこは、このショッピングモールから車で10分程ある場所で…俺が初めて理沙をデートに誘った2人にとって想い出のカフェだった。


「あぁ…いいよ。じゃあ『SOYOGI』で会おう」


そう告げると理沙は待ってると微笑んで去っていった。



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