「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
「それで…好きになったのか?」
俺の言葉に、頬を赤く染めて頷く理沙。
そんな顔…初めて見たような気がするよ。
「好きなんだ…」
「うん。あたしのこと…大切にしてくれるから…」
その言葉がギクリと胸に突き刺さった。
俺は仕事ばかりで、理沙に余り構ってあげられなかった…。
しかも、他の女性を好きになってる。
「そっか…。幸せ…なのか?」
ふと出た言葉だった。理沙が幸せならそれでいい。
その前に、俺はどうこう言えるような立場じゃない。
「幸せ」
そう微笑む理沙に「そっかぁ…」とポツリと呟いて冷めきった珈琲をゴクリと飲み込んだ。