「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
──────
───数分後、『SOYOGI』を後にした俺達。
「じゃあ、また…いつかね」
冷たい夜風に吹かれながら、そう言って寂しげに微笑む理沙。いつか…また会うことがあるのだろうか?
「あぁ、元気でな」
そう言ってクルリと背を向けて歩き出す理沙を見送っていた俺を、不意に足を止めて振り返る理沙。
どうしたんだ?と思って見ていたら…
「誠」
俺の名前を呼んだ。
「なに?」
「私。誠のこと好きだったよ」
フフっと笑ってみせる理沙に「俺も、好きだったよ」と呟いた。
好きだった。理沙のことが…。好きだったよ…。