先輩の第一ボタン
何で?
しばらく、その場に突っ立ていたけれど
教室に戻らなくてはいけない事を思い出した。
「戻んなきゃ・・。」
ノロノロと動き始める。
教室の前まで来ると、ドアを開ける手が止まる。
担任がいるのだ。
どうしよう・・・。
言い訳しないと・・・。
「すいませ~ん。トイレ行ってました。」
「筒井!・・・早く席に座れ。」
「はい・・。」
私が席に着くと、話し始めた。
「え~。今日の卒業式は・・・」
それから5分程、担任の話を聞いた。