腕いっぱいに抱きしめて
田村曰く、感想言ってるときのあたしの顔がキモかったらしい。
何とも女子に失礼な野郎だ。
でも、それ以来田村とよく話すようになってた。
そんで気付いたら好きになってた。
それが中3の4月だった。
ドキドキのクラス替え。
田村と同じだって分かった瞬間、嬉しくて飛び跳ねた。
まあ心の中でだけど。
あの頃は毎日が幸せだった。
親からは冷たい態度だったけど、田村といれる瞬間、メールしてる瞬間、全てが幸せに感じた。
今、あたし生きてる。
もっとあたし生きたい。
そう初めて思った気がする。