漆黒の姫君
Prologue
『抵抗はやめろ。黒の薔薇姫』


「うるさい・・・!私はココから、絶対脱出するッ!」


追ってくる番人に、言い放つ、漆黒の髪の少女。


その首には、その力を封印するための、鎖がかけられていた。


『無駄なことだ。今のお前は、力を使えない只の人間だ。さぁ、大人しくPandoraに戻れ』


「嫌だ!あんな牢獄になんか、戻るものか!あそこに戻るくらいなら・・・ッ!」


少女は鎖を引きちぎろうとするが、一向に外れない。


『――残念だ。お前に裏切られる事になるとはな』

番人が、腰にさしてある鞘から、剣を抜きだした。


そして、その剣を、少女の胸に向けた。


『さらばだ。黒の薔薇姫。いやアリス・・・』


「やめて・・・」


嫌だ いやだ イヤダ


助けて たすけて タスケテ








その時――――――



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