君の隣
「ちょっとまってねぇー♪」
ママは早足で玄関へと向かう。
ま..待ってよ。
「どぉぞ」
リビングのドアをあけると、にこやかに立っている男の子の姿が見えた。
「久しぶり!」
「えっ...那..智?」
そこに立っていたのは....
くっきりとした眉毛、りんとした唇、ビューラーでもしているような長いまつげ...そして彼に似合っている...きれいな茶髪。
昔の彼の面影はどこにも残ってなかった。
「それじゃあ那智君頼んだよ?」
「はい」
彼はパパにちゃんと返事をして言う。
「えっ?もう行くの?」
「ああ。んじゃあまたな!」
そういってパパとママはアメリカへ行ってしまった。
えええっーーーーー!!
ちょっとまってよ!