愛されたい、だけなのに~先生、信じてもいいの?~【1】
関わりたくないなら、言ってしまえばいいー…
「…」
言ってしまえばいいのにー…
「…たいしたことじゃないよ」
頭で考えていた言葉と、真逆の言葉が口から出た。
「だと、よ」
ぽんっと、柳先生の手が頭に置かれた。
「櫻井、放課後に準備室の掃除な」
「…」
「返事」
「はい」
「よし、HR始めるか」
ぽんぽんっと二度頭を優しく叩くと、柳先生は教卓に向かって歩き出した。