愛されたい、だけなのに~先生、信じてもいいの?~【1】
「・・・待てよ」
闇雲に探してもどこにいるか、検討もつかない。
ポケットから携帯を取り出し、電話をかけた。
出るとは思えないけど、とりあえずー・・・
発信名は、櫻井。
プルル・・・プルル・・・
長い呼び出し音が続く。
「くそっ」
電話に出るわけないよなー・・・
一体、どこにいるんだ?
櫻井。
頼むから・・・
祈るような想いで、天を見上げるとー・・・
「!」
あ・・・
マンションの屋上に、人影が見えた。