愛されたい、だけなのに~先生、信じてもいいの?~【1】
「マナ!今年も同じクラスだね」
「うん、悠里がいてくれて安心したよ」
桜が舞う季節、私は中学3年に進級した。
「うちらのクラスの担任、今年来た先生なんだって!しかも、若い男って噂」
嬉しそうな顔をして話し掛けてくるのは、幼なじみの西川 悠里(にしかわ ゆうり)。
幼稚園からずっと一緒で、一番仲の良い友達。
「へぇ…そうなんだ」
「ちょ、マナの反応薄くない?若い男の先生だよ!?」
「うん」
「もしかしたら、少女マンガのような禁断の恋愛ができるかもしれないんだよ?!」
目をキラキラとさせ、興奮気味に熱く語っている。
「悠里…それは…」