新撰組~変えてやる!!
「歳……もういいだろう?証拠は十分だ。今の時代では、こんな物は作れない。…そうだろう?」
「ぅっ……かっちゃん……」
近藤が土方をなだめた。
「わーったよ…認めてやる。」
近藤が認めたためか、土方も渋々ながらも認めた。
「ところで、小宮君…。未来から来たのなら、行く場所がないだろう?どうだい?ここで隊士をやってみる気はないかい?」
近藤が葵に問い掛けるが、土方が間髪入れずに反論してきた。
「この組に、童はいらねぇよ。足手纏いになるだけだ。」
葵が少し元気を無くしたのを見て、土方は更に付け加える。
「まあ、試験はしてやる。その格好じゃ目立つ。とりあえず、俺の服を貸してやるから、隣りの部屋で着替えてきな。」
葵は反論する間もなく、隣りの部屋へと追いやられた。その直後に土方が、無造作に服を部屋へと投げ入れた。葵は、仕方なく着替えた。
その部屋から出てみると、永倉がいた。
「おおよその事情は、副長から聞いた。道場に案内する。ついてこい。」
葵は、前を歩き出した永倉の後を歩き出した。永倉は、“おおよそのことは聞いた”と言っていたが、どこまで知っているのか。おおよそとは、どれ位だったのだろうか。葵は道場に着くまで考え続けた。