新撰組~変えてやる!!
「そうか?じゃあ、また今度行こうな!よし、行くぞ!!ぱっつぁん、平助。」
3人はバタバタと子供のように走って行った。葵は胸元から1本の紐を取り出し、ギュッと握り締めた。
「じゃあ、俺も用事を済ませて来ます。あっ、そうだ…一、昼頃から何か予定とかある?」
「…いや、特にないが……」
葵はホッと息をついた。
「じゃあ、刀を買いに行きたいんだけどね、一緒に来てくれない?」
「構わん。」
斉藤は僅かに微笑んだ。少しざわついた気がしたが、気にしないことにする。
「あ、副長は…無理ですね。」
「ぁ?…まぁ………いや、なんとか都合は合わせてみる。山南さん、手伝ってくれるか?」
土方は山南と部屋を出て行ってしまった。それに続き、近藤も出て行った。
「じゃ、昼頃に部屋に行くから。また後でね!!」
「あぁ…」
葵も土方の部屋を後にし、壬生寺へと向かった。
「ぁ、いた。」
葵は壬生寺で鞠をついている小さい影に走り寄った。
「舞ちゃん、おはよう。」
「ぁ、蒼兄はん!!おはよう!」
葵は舞の元気いっぱいの姿に笑みをこぼした。無邪気な笑顔は、見ていて心地が良い。
「楠木のお兄はんは、おらへんの?」
「今日はその楠木さんのことで来たんですよ。」
葵の言葉に舞はキョトンとして、首を傾げた。葵は少し表情を曇らせた。