新撰組~変えてやる!!
「おい、ほら、お前達も自己紹介だ。ほれ、新見、野口、平山、平間。」
新見は、とりあえず睨むことをやめ、自己紹介をしだした。
「新見 錦だ。お前、邪魔はするなよ。」
新見 錦<ニイミ ニシキ>。剣の腕はかなりのもの。芹沢の腰巾着とも言える存在である。
「僕は野口 健司です。えっと、副長助勤をしてます。よろしくお願いします。」
野口 健司<ノグチ ケンジ>。唯一、芹沢一派粛清で生き残った人物。しかし、その3ヶ月後には、切腹を申しつけられて切腹。
「平間 重助。勘定方だ。」
平間 重助<ヒラマ ジュウスケ>。芹沢一派粛清のとき逃げのび、そのまま行方不明になった男。
「………俺は、平山 五郎。副長助勤だ。」
平山 五郎<ヒラヤマ ゴロウ>。剣の腕は、達人級。花火の事故で左目を失明。
彼らは、芹沢を含めて皆“神道無念流”の遣い手であった。
葵は、ペコッと皆に頭を下げた。全員が自己紹介を終えたことを確認した芹沢は、徳利を葵の方へ向けた。
「今日は、お前が主役だったな。ほれ、そこの杯を取れ!!」
「は、はい。」
葵は、言われた通りに杯を持った。そこへ、芹沢の持った徳利から酒を注がれた。断るわけにもいかず、葵は“ありがたく。”と言って一気に飲み干した。
「…おいっ、しい……」
芹沢はその言葉を聞いて嬉しそうに笑い、言った。
「そうか!!うまいか!!ハッハッ!」
芹沢は自酌をして、酒を飲み始めた。それに気付いた葵は、芹沢の手から徳利を取り、酌をし始めた。