新撰組~変えてやる!!

 「相変わらず、仲悪いんやなぁ…新見はんと…」

 「…仕方ないだろ?合わないんだから…」

 葵はムスッとした表情で山崎の隣に座った。

 「葵…、少しは眠れたか?」

 「一!!うん…ほんの少しだけだけどね…」

 葵は斉藤に微笑んで見せた。

 「そうか…眠れなっかったのではないかと心配していたのだ。」

 「そうなの?…ありがと…」

 斉藤は“いや、気にするな…”と答え、葵の隣に座った。

 「ぁ…“三馬鹿”だ。」

 葵は前方からやってきた3人を見て、そう言った。

 「何それ!!僕も入ってんの!?」

 一番最初に反論したのは、藤堂。前方から来た3人は、藤堂、永倉、原田だった。

 「え?入ってないとでも思ってたの?まぁ、馬鹿度合いは一番低いから、安心して?ついでに、馬鹿度合いが最高なのは左之だ!!」

 「俺ぇ!?嘘だろ!!」

 原田は葵の言葉に落ち込んだのか、永倉に泣き真似をしながら飛びついた。が、永倉はそれを軽々と避け、原田は畳へと顔から落ちていった。

 「うわぁ…いったそ~…」

 「ぱっつぁん…ひでぇ…」

 原田は顔を押さえながら、永倉を睨みつけた。永倉は真剣な顔で葵を見つめている。

 「な、なんだよ…」

 「葵…斬ったって、本当か?」

 永倉の言葉に葵は、ビクッと肩を震わせた。斉藤の表情も見た目はあまり変わらないが、少しきついものへと変わった。

 「……………」

 「永倉さん、この話はまた今度、ゆっくりとしませんか?葵が困っています故。」

 押し黙ってしまった葵に代わり、斉藤が助け船を出した。


 
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