友達以上恋人未満。
扉が開いて、私の会いに来た人が見えた。
「なッ、何でオマエがここにいんだよ!!」
潤君と話す最初の一言目なのに、こんな言葉から始まっちゃうんだね…。
「私、話があるの。」
「何だよ。」
「私、潤君のことが好き…」
「ごめ…」
「でした。」
私は潤君の言葉を遮って、言った。
最初から分かってたことなのに、言葉に出すと…涙が溢れてくる。
「どういうことだよ!?」
「私、ずっと潤君が好きで…でも、私が今大切にしなきゃいけない人が悩んでる。」
私は続けて言った。
「だから…私は自分の気持ちより、大切にしなきゃいけない人を選んだ。」
「ちょっと待てよ、オレ全然意味が分かんないんだけど。」
「それでいいの、潤君…鈴のこと諦めないで。」