二人の約束
私は昼から休みをとった。きちんと話しないとね。



「ごめんな。仕事中だったのに。俺さ、」



言いにくそうにしている。悔しそうな表情をしている。



私は何も言わず、ぎゅっと抱き締めた。陸は驚いていたけど、うつ向いている。



「大丈夫だから。陸のこと、本当に大好きだから。だから、私に本当のこと言って欲しかった。でも、私が陸の立場だったら、好きな人だから言えないんだって思った。私は陸に凄く救われた。


だから、今度は私が陸を助けるから。だから安心して。」



陸は震えている。泣いている。こんなときこそ、側にいないとね。
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