二人の約束
「篠塚さん、陸の病気のことは知ってるの?」


お母さんが不安そうな顔をしている。


「はい。知ってます。私、陸の支えになるのでなので結婚させて下さい。」



私は自分でもなに言ったのか、緊張で覚えていない。私、余計なこと言ったのかなぁ~。


「わかった。陸、お前は紗季さんを幸せにできるのか?」



「幸せにする。」



この一言は凄く重い言葉だと思う。言ってしまうのは簡単で誰にも言えるけど、私を幸せにしてくれるのは、世界中で、ただ一人陸だけなんだから。


私は陸と一緒に居るだけで安心する。これも幸せのひとつだと思う。

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