結婚指輪をぶっ壊せ!



昼の休憩が終わった。

5限目は待ちに待った教科。

「いろはちゃん!次、何だったっけ?」

と美和が聞いてきた。

心なしか笑顔である。

私は「分かってるくせに」と思いながらも、それこそ美和に負けない笑顔で言った。

「数A!!」

美和はクスクスと笑いながら、私の肩に手を置き、

「知ってるー♪」

と上機嫌で言った。

「なら、何で聞いたのぉ?」

と私が聞くと、

「いろはちゃんが慌てふためく姿を見たかったから!」

と、きっぱり言われた。

その後も取り留めのない話を5限目開始までずっとしていた。


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