結婚指輪をぶっ壊せ!
「美和ちゃん!?変なコト言わないでよ!!」
赤面したまま私は美和に小声で怒鳴った。
美和は相変わらずニタニタしたままで私を見ている。
「変なコトかな?いろはちゃんの前行きたい動機は確かに不純じゃんかぁー」
と私をおちょくってくる。
「ふっ不純じゃない!不純じゃないもん!!」
確かに上田先生のコトが好きだけど!
ソレとコレとは話が違うし!!
第一、何で美和がそんなことまで知ってるの!!?
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
あれ?
ホントに、美和は何で知ってるの?
私が上田先生を好きだって。
「っちょ!美和ちゃん!?」
私が美和に「何で知ってるの?」と聞こうとしたその瞬間に先生が私と美和の間を通った。
先生は赤面して隣の席の友達(ミワ)に話し掛けそうな私を見て、首を傾げ、
「ん?どうした?斎藤」
と言ってきた。
私の顔は先程より更に赤面して、見ていられないように慌てた。
「あっ・・・、っあの!そのぉー」
焦っていて言葉が上手く出てこない。
私が「えっとぉ」と言っていたら、授業終了のチャイムが鳴った。
先生は何事もなかったように教壇の上に立ち、
「今日はココまで」
と言った。