遥かなる愛の花束を。
「・・・ハルちゃん」
未怜にそう呼ばれ、
グラスの中の氷を穴があくほどじっと見つめていた目線を
テーブルを挟んで向かいに座っている未怜にむけた。
未怜は心配そうに私を見上げていた。
「ん?」
未怜に目線をむけ、“その先”を促した。
未怜は言いにくそうに、唇を噛み締めていた。
「ハルちゃん・・・」
未怜はもう一度、
“私”の名前を呼んだ。
未怜が呼ぶ、
私の名前には心配の色が濃くにじんでいる。
その必死そうな仕種に
私の口元がくすり、とほころぶ。