俺の愛を、お前に捧げる
「恭祐さんから、離れろ!!!」
「こんな事して、ただで済むと思ってんのかー!?!?」

族の奴らの言葉に少し震えながら市之瀬も必死に言い返していた。


「…う、うるさい!!!」


やっぱり市之瀬はひどく怯えていた。

今きっと取り返しのつかない事をしてしまったと思っているに違いない。



「市之瀬瞳」

っと俺は市之瀬に聞こえるように大声で叫んだ。

族の奴らも俺に気付き、こちらを向き、場所をあけた。



「…き、きりしま、かな、た……」

市之瀬の体はガクガクと震えていた。

俺は1歩1歩近づいていき俺と市之瀬との距離が3メートルほどになった時、足を止めた。



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