俺の愛を、お前に捧げる
「霧島君って…」

市之瀬が俯きながらもそう呟いていた。

「ん?」

「あ、いえ。何でもないです…!」


そこまで言ってなんだそれ…。

気になるし。


「なんだよ。言え」

「怒りませんか?」


俺が怒るような事を言おうとしてたのか?


「怒らねえから」

そう優しく呟き市之瀬の頭をポンポンと優しくなでた。


そしたら市之瀬は顔をあげどこかを見つめながら口を開いた。


「霧島君の事、竜怨の方々に少し聞いた事があったんです」

「なんて」

「喧嘩がものすごい強くて、下手したら殺される事もあると」


…殺さ、れる事。


< 29 / 51 >

この作品をシェア

pagetop