俺の愛を、お前に捧げる

ＵＦＯキャッチャーの中に入っていたぬいぐるみはよくわかんねえけど黒と白の色をしたねずみのようなものだった。


…なんだこの変なの。

女ってこういうのが好きなのか？


…理解出来ねえ。


っと心の中で思いながらもポケットから財布を取り出した。


「あの、霧島君…。西口君はいいんですか…？どっか行っちゃいましたけど…。しかも、私のために余計なお金なんて、使って欲しくないです…」

っと申し訳なさそうに話す市之瀬。


…あ、恭祐の事すっかり忘れてた。


まあいいか。

あいつなら1人でナンパとかしてるだろう。

それかそのうち電話でもかかってくるに違いない。



…つーかこいつ。

よく謝る。つか、謝りすぎだし。


しかも、遠慮しすぎ。

もうちょっと欲張りになった方がいいんじゃなかって俺は思う。