君に歌って欲しい歌
タラララッタ
「紗優は、どんな歌が好きなの?」
「あたし!?あたしは…可愛らしい歌か…な?」
いきなりの、翔君からの質問。
歌…?
また今日も、翔君の病室に遊びに来た。
最近、おじいちゃんのお見舞いの時間よりも、翔君といる時間の方が長くなってきているような気がする…
でも、ごめんおじいちゃん…
今、あたしは凄く楽しく過ごしています。
「なんで?」
「んー?俺、自分で歌作って歌うのが好きなんだ」
え?
そーだったの?
じゃあ、今まで聞いてきた曲で、時々知らなかった歌とか歌ってたのは、翔君が作った曲だったのかな?
すごーい…
「だから、紗優が好きそうな曲とか、考えてたけど、全然思いつかなくて…
そっか…可愛らしい曲か…」
おぉー…
なんか翔君真剣な顔になった。