君に歌って欲しい歌
夏の終わり
あれから、3日がたった。
なんと、夏休みもわずか5日。
っていうことは、翔君と会える時間もめちゃめちゃ減るってことだ・・・
淋しいー・・・
「紗優殿」
「何でしょう、翔君殿」
「見てください、リンゴに実がほとんど残っていません」
「あら本当。どーしたことでしょー」
「いやいや、紗優・・・不器用すぎるよ・・・」
あの日が終わってからも、あたしはいつものように翔君の部屋に来ている。
2人とも、相変わらず普通で・・・
あたしは、もうあの話をしないようにしている。
翔君の傷にふれないよう、いつもどうりに接してる。
翔君もそのことに気づいてるけど、何も言ってこない。
「紗優、そんなんじゃ、お嫁にいけないよ?」
「・・うッ・・・いいもーんーだ・・」
最近、翔君はあたしのお兄ちゃん化してきてる気がする・・・
恋愛対象として見てくれてないのは分かってる。
でも、お兄ちゃんて・・・
でも、それがまたきゅんきゅんする自分がいる。
悔しいー・・・
複雑ー・・・