君に歌って欲しい歌
ほらまたそんなニコニコして・・・
そのスマイルは反則!
愛しすぎるよぉー・・・
あたしは、赤面をしつつ膨れっ面で、実がほとんどないリンゴをかじった。
勢い良くかじったせいで、リンゴの汁が口の周りに飛び散る。
「あーあー、そんなによごして」
「んぐッ///」
翔君は、タオルであたしの口の回りを拭いた。
ちょちょちょ!
それは、だめ!
だから、反則だってばーーー!
あたしは余計に、赤面膨れっ面になった。
あたしの気も知らずに・・・
ずるいよ、翔君・・・
「え?何?何か怒ってる?」
「べっつにーーーー」
あーあ、あたし感じ悪・・・
「そ?でも、やっぱ怒ってるでしょ?」
「怒ってないもん・・・」
完全八つ当たりじゃん・・・
でも!
やっぱ翔君が悪い!
こんなに想ってるのに、気づいてくれないの?
・・・翔君のバカ。
「・・・あ・・・。」
「え?紗優?なに?」