君に歌って欲しい歌
「CDショップ寄っていい?」
「いいよー?何か買うの?」
「うん。『SS』新しいの出したよね?買おうと思って」
「あ!そうだった!あたしも買うー!」
「最近出すの早いよねー。人気出てきたのかな?」
「だねー!そーいえば、前の曲、CMで使われてからかな?よく、店でも聞くもん」
コノ会話も、翔君以外としたことない。
人気が出てきちゃったら、二人で話すこともなくなって、自然とみんなと話すことになるだろう。
人気がでるのは嬉しいけど、なんだか翔君とあたしだけの秘密みたいだたから、悲しい気もする。
複雑だなー。
「おじいちゃん、元気?」
「元気だよー★毎日ごはんしっかり食べてるし、問題ない!翔君の声聞けなくなって、寂しがってたけど」
「ほんと?なんか恥ずかしいな・・・」
翔君が退院してからも、ちゃんとおじいちゃんの病室に顔をだしている。
相変わらず元気で、優しい笑顔を見せてくれる。
「またさ、病院に検査に行くから、紗優のおじいちゃんに会わせてよ」
「うん!!おじいちゃん、きっと喜ぶよ♪」
「あ、ここだ。入ろっ」
「もーついたんだ・・・」
いつのまにかCDショップについてしまった。
こうやって、なにもかも時間が早く過ぎてしまう。
翔君といると、時間が少ないと感じてしまう。
なんで一日って24時間なんだろ・・・