君に歌って欲しい歌


「CDショップ寄っていい?」

「いいよー?何か買うの?」

「うん。『SS』新しいの出したよね?買おうと思って」

「あ!そうだった!あたしも買うー!」

「最近出すの早いよねー。人気出てきたのかな?」

「だねー!そーいえば、前の曲、CMで使われてからかな?よく、店でも聞くもん」


コノ会話も、翔君以外としたことない。

人気が出てきちゃったら、二人で話すこともなくなって、自然とみんなと話すことになるだろう。


人気がでるのは嬉しいけど、なんだか翔君とあたしだけの秘密みたいだたから、悲しい気もする。


複雑だなー。



「おじいちゃん、元気?」

「元気だよー★毎日ごはんしっかり食べてるし、問題ない!翔君の声聞けなくなって、寂しがってたけど」

「ほんと?なんか恥ずかしいな・・・」


翔君が退院してからも、ちゃんとおじいちゃんの病室に顔をだしている。

相変わらず元気で、優しい笑顔を見せてくれる。



「またさ、病院に検査に行くから、紗優のおじいちゃんに会わせてよ」

「うん!!おじいちゃん、きっと喜ぶよ♪」

「あ、ここだ。入ろっ」

「もーついたんだ・・・」


いつのまにかCDショップについてしまった。


こうやって、なにもかも時間が早く過ぎてしまう。

翔君といると、時間が少ないと感じてしまう。

なんで一日って24時間なんだろ・・・









< 41 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop