君との世界。[短編38P][企画]
「なんだよ、これ……」
雑誌だけじゃなくて、変な装飾のされた鏡や、花瓶みたいなものまでいくつか置かれている。
「ちょっと調べてて……」
ミューがいそいそと場所を作っている。
机の上を見ると、パソコンが煌々と付いていた。
まさか、と思いながら見ると、案の定パラレルワールドについてのページが開いている。
「あ、それ今見てたの。色々な人がパラレルワールドについて語ってて、面白いよ」
ミューは雑誌を抱えながらニコニコしている。
「お前、何やってんだよ。パラレルワールドなんてマジで探してるのか?」
「そうだよ」
俺の言葉に少しムッとしたようにミューが答えた。