君との世界。[短編38P][企画]
「私、絶対要(かなめ)くんと結ばれるんだから!!」
ある日ミューが握りこぶしを作りながら宣言した。
「要って、猫飼ってるあの要……?」
俺の言葉にミューが勢いよく頷く。
俺は笑った。
「幼稚園児相手に何言ってんだよ」
要というのは、ちょっとクールな幼稚園児だ。
少し前に、俺とミューが偶然見つけた迷い猫が、要んちの猫だった。
「絶対、将来有望だもん!!」
その言葉には、俺も頷く。
確かに、要は端麗な顔をしている。間違いなく美少年になるだろう。
幼稚園児に思えないクールさは、きっと大人になったら色気も兼ね揃えるだろう。
だけど、だ。