君との世界。[短編38P][企画]
俺はガードレールに足をかける。
この先に、きっと、俺とミューの世界がある。
そこでは両思いになれるかな?
今度は猫なんて保護しないんだ。
それに、パラレルワードの話だって聞かせてやらない。
あ、それってタイムマシーンか。
でも、もしも猫を拾わなかったら。
もしも、深の話を聞かせなかったら。
『もしも』を考えた数だけパラレルワールドが開かれるって、ミューの部屋の雑誌に書いてたっけ。
例え俺がここで消えてしまうだけでも、きっと『もしも』の世界が派生してるんだ。
そこではきっと、俺は笑っていて。
ミューもいつも通りに笑っていて。
俺はそんなことをのんびり考えながら、
深く
深く
落ちて行った。