羽根遊び
『じゃあ…始めよう。願いごとは強く祈ってね?せーの』
…その後鈴は何か、歌を歌ってた。何の歌かは何故か思い出せない。
『いや―っ!!』
ふとろうそくの光が消えて皆が倒れたと思うと鈴らしき悲鳴が聞こえた。
…そしてそこからは、完全に記憶が抜けている。
目が覚めたら鈴は居なくて、残されたのは黒い羽根と…羽根と……血痕だった。
『鈴!?鈴は…!!』
俺はもちろん探そうとした。だけど仲間の一人に羽根遊びのルールを言われ、探すことの出来なかった。
羽根遊びで消えた者を探すと…自分も連れて行かれるのだと。
あれから十年経った今、確かに俺の願いは叶った。俺は羽根遊びの存在すら忘れかけていたのに。