雪峠


その声の方を辿れば

今まで見た事のない、漆黒の洋服を身に纏った


【彼】が立っていた―…。









「どう、して…貴方が此処に…?!」




彼…土方歳三は、沖田の驚き様を見て、満足そうに頬を緩める
た。

「ちっと、お前の顔が見たくなってな。」


そう言うとゆっくり、縁側の縁に歩み寄る―…









はっきりと、相手顔が見える距離まで来ると


一瞬…ほんの一瞬だけ、土方の眼が揺らいだ。






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