おれが君を好きな理由(短編)
でも何もいわないで


隣にいてくれる



あったかいよ。


すごくすごくあったかいよ。


こんなにも誰かが


いてよかったなんて思ったことがなかったよ



服の袖で涙をふく


顔を勢いよくあげて


草汰君を見つめる



「ありがとう。」



そう小さくいった



草汰君は笑って


「いいえ」といってたちあがった


私もたちあがり


服をはたく
< 72 / 102 >

この作品をシェア

pagetop