Love is over
「は!?マジかよ!?」
普通に驚いた。
でも冷静に考えりゃ、彰はイケメンの部類に入るし。…いや、俺も負けねぇけどな!!
…でも、入学式の翌日だぜ?
早すぎじゃねぇか?
そんな疑問も抱きつつも、彰は話し続ける。
「マジに決まってんじゃん!桜(サクラ)は俺んのだからなぁー!!」
ドキッ。
「桜…って」
俺の記憶が正しければ。
微かな、曖昧な記憶だけど…。
―――
――
―
昨日の夜、教室でもらった、クラスメイトの名前が載っている紙を見たんだ。
『南 桜(ミナミ サクラ)』
茶髪だったし、携帯もいじっていた。
俺と彰、南ってやつが担任に呼ばれた。
だから南は俺にとって印象深い人物だった。
「そぉ、南!」
笑顔でそう言う彰の顔は、本当に嬉しそうだったけど。それは…もちろんいいことだし、だから俺は『良かったな』って言った。
笑って。
本当に祝福した笑顔じゃないことは自分が1番分かっている。
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