Love is over
ガラガラッとドアを開ければ、教室内は静まり返っていて、視線はやはり俺。


(こうゆうの苦手なんですけど…)


でも、今思えば確かに入学式が終わった後の教室なんて、たしかにシケてるよな。皆、緊張するから。



「三浦、お前の席あそこ」



オッサンが指差した先を辿ってみれば、1つだけ誰も座ってない机。…俺のに決まってんじゃん。

俺の席は、窓際から2列目の前から4番目。出席番号からいえば、まあ妥当だろう。



席に座った途端、俺の口から『はぁ…』とため息。やっと1段落。



オッサンは『今日からこのクラスの担任になる~…』など、まるで台本のような台詞を言っていた。あ、名前は田辺(タナベ)っていうらしい。オッサンじゃなくて。



こんな話し、どうでもいいや。と、思いクラスメイトってやつがどんなものか周りを見渡すことにした。

俺も一応緊張はするから、隣りのやつすら見れてなかった。



隣りを見れば…うぇっ!



茶髪…
しかも携帯いじってる。
しかも女。



新学期からこんなんでいいのかよ…とか思ってたけど、あえてスルー、…でいっか。



もう1度辺りを見渡すと、これといってフツーの奴等。


…と、机に顔を伏せて寝ているやつ。



一瞬で誰だか分かったぜ。


彰。





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