恋色物語
君は
「セーフッ!!」
あれから私達は、学校のある駅まで戻り、
駅に着くと学校まで全力疾走して来た。
「つ、疲れた・・・」
運良く電車がすぐ来て、遅刻はしなかったものの・・・
さすが男の子。
走るのが早い。
走るのが速い彼に手を掴まれて一緒に走っていたので、何度か転びそうになった。
まあ、そのお
おかげでギリギリ遅刻しなかっ・・・
「おーい、お前等~、遅刻だぞ!!こっち来い!!」
・・・ギリギリ遅刻か。
「あちゃーっ、遅刻しちゃったか。仕方が無いから・・・」
「そうね、大人しく・・・」
「逃げるぞっ!!」
「うん、逃げ・・・えええ!?」
逃げるって、ダメでしょ。
ダメダメダ・・・
そんな事を思っている間に、彼に腕を掴まれ逃げ回る羽目に。
今日、何回手掴まれて、走っただろう。
3回・・・いや、4回??
「ちょ、お前ら待て!!」
と、先生が追いかけて来る。
やっぱり。
「やばいやばい、捕まる~~、スピード上げるぞ~~」
「ちょ、ええ!?」
と、ちょうど彼がスピードを上げようとした時。
「は~い、止まれ~~」
と、前に先生が立ちはだかる。
「あ~あ、捕まっちゃったあ」
と彼は少し膨れてみせる。