カウントダウン
〜第二章・前進〜
「空は彼女いんの?」
体育館で部活紹介中颯太が聞いてきた。
『いないけど、颯太は?』
格好良い颯太の事だから居るのだと思い聞き返す。
「俺いるよ。別のクラスだけど」
『だろうなぁ。颯太格好良いし、今度紹介しろよ』
舞台上で素振りやキャッチボールをしてアピールしている野球部員を眺めながら半分聞き流していると
「空も格好良いぞ?」
『誉め返さなくていいって』
呆れて答える。
「雪のクラスでも、あっ彼女な?別のクラスでも空の噂があるみたいやで!」
『何て?』
今まで友達も少なく女の子にモテた事もなく信じ難い。