カウントダウン


「それで、どの子?」


『今校門の前にいる子』


「メッチャ可愛いじゃん
あの子空と同じクラスだろ?」


『えっ!?』


椿の言葉に驚く。


緊張していた空はクラスにどんな子がいるかなんて全然覚えていない。


そんな空を余所に椿は続ける。


「だって隣にいるの朋じゃん」


『あっ?でも何で?』


「はぁ〜、朋は空と同じクラス」


朋は椿の彼女で、中学から2人は仲良しだ。


『んだよ〜。朋の奴冷たいな。一人でかなり不安だったのに』



「不安だったのか?友達作るのにはいいって朝言ってたから、声掛けんなってメールしといたんだけど」


椿の余計なお世話のせいで恥ずかしい思いをしたけど、颯太と友達になれたから良かったのか複雑な気分だ。


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