さ く ら
「…全く。皇室から逃げ出すとは…
お父様が聞いたらどう思われるか……」
「……お母様……すみません。ですが…」
「ですが、ではありません!」
かすかに聞こえる会話に耳を
傾けながら目の前に広がる景色に
感心していた。
小さなコテージのしたには
白いレンガの細い道があって
その先に丸い噴水。
中央には妖精みたいな女の人の像
道の周りにはお花が沢山あって、
もっとずっと奥には大きな鉄の門
外側には門番っぽい人がいて
そのもっと先にはさっき私たちがいた
ビビットカラーの街並みがあった