さ く ら




「…全く。皇室から逃げ出すとは…
お父様が聞いたらどう思われるか……」


「……お母様……すみません。ですが…」


「ですが、ではありません!」




かすかに聞こえる会話に耳を
傾けながら目の前に広がる景色に
感心していた。



小さなコテージのしたには
白いレンガの細い道があって
その先に丸い噴水。


中央には妖精みたいな女の人の像


道の周りにはお花が沢山あって、
もっとずっと奥には大きな鉄の門


外側には門番っぽい人がいて
そのもっと先にはさっき私たちがいた
ビビットカラーの街並みがあった



< 16 / 33 >

この作品をシェア

pagetop