さ く ら
よん
「さんの四番地……って、ここ……?」
少し古びた建物を見上げる
五階建てのアパートのようなところ
ビビットオレンジで
入り口だけ水色。気色悪い
エントランスに入ると
意外と天井が高く広かった。
「あら、新人さん?」
少し高い声に振り向くと
すらっとした綺麗な女の人が立っていた
「あ、はい!今日から住むことになりました
山根 知佳です!」
深々とお辞儀をすると
女の人もよろしく、といって
軽くお辞儀をした。
「わたし五階に住んでるから
何か困ったことがあればなんで言ってね!」
じゃ!というと足軽にエスカレーターに
乗っていってしまった。